ブリーダーさんのところに里帰りに行ってきた!

4月の終わり、天は我が家に来てくれてから2か月が経った。

産まれてからだと生後4か月。

所用があり、家族でブリーダーさんの元へと車を走らせた。もちろん天も一緒に。

ブリーダーさんに、現在の立派に成長している(と飼い主は考えている)様子を見てもらいたかった。道すがら1月末に見学に行った日のことも、2月末に迎えに行った日のことも思い出す。ちょっと前なのにずいぶん前のことみたいで懐かしい。思い出は地表から地下へと浸透してゆく。振り返ることで、それは芽を出し花を咲かせる。天はあれから体重が2倍以上に増え、体長も2倍以上になった。大きくなるまでの間使おうと購入した、移動に使うキャリーケースは予想を完全に誤ってしまい、数回だけ使用してあっという間に使えなくなってしまった。

犬は生まれ故郷のことを覚えているのかな、とか、お母さんは天のことを覚えているのかな、とか、天の兄弟は大きくなったかな、とか想像してしまう。人間の一方的な想像を押し付けて擬人化し過ぎないようにしながらも、車中でおとなしく街並みを眺める天の様子を確認しながら車を走らせた。

天、生まれ故郷に到着

呼び鈴を鳴らすと、ブリーダーさんの看板娘のAちゃんが出迎えてくれた。天は耳を垂れて頭を下げ、嬉しそうに撫でられた。在舎時の呼び名「エース」と呼びかけられて天は嬉しそうに見えた。続いて出てきてくれたブリーダーのKさんを見ると、天は更に耳を垂れて、しっぽをちぎれるぐらい左右に振りながら嬉しそうに近づいた。犬のしぐさは人によって全く違う。天も再会を喜んでいることが、喜びが一つ一つの仕草から読み取ることができた。

Kさんは天の口を開き歯を確認してくれた。天には反抗できない人だ、と分かっているようで抵抗も少なく口を開いていた。問題なかったようで、若年の頃は永久歯になってすぐは噛みつかせて引っ張り遊びをしたりすると歯が折れてしまうことがあると教えてくれた。睾丸のチェックもOKで一安心した。

やはり、ブリーダーさんの言葉は強く響く安心感のかたまり。困った時、迷った時、どんな時でも相談できる存在はとてつもない安心感がある。相談しないぐらいすくすくと育つのがもちろん一番だけど。

更にはありがたいことにAちゃんが天のお姉ちゃんのハンコックと、お母さん、その後におばさんを連れてきてくれた。静かに近づき、お互いを確かめあった。お母さんは天を認識できただろうか。天はどう感じただろうか。穏やかな時間が流れた。みんな固唾をのんで笑顔で見守った。ひとつひとつのしぐさに一喜一憂した。

メスのハンコックよりも天の方がオスだからか少し大きかった。2頭はにおいをかぎあった後、唸りながら近寄ったり、じゃれあったりを繰り返した。次第に慣れてきて、二頭ともにオラオラと小競り合いを始めた。うなり声を上げ続けるハンコックはなんと言っているのか、Aちゃんに聞いてみたら「かかってこいや」だと翻訳してくれた。さすがブリーダーさんの看板娘だけあって何でもわかり愛嬌もある。

天の母親とおばさんはおとなしく、子犬たちとは違って穏やかになでなでされていた。それにしても天のお母さんは美人だなー。毛並みのきれいさも尋常ではなく、連れて帰りたくなった。

柴犬が目の前に4頭もいて、どの犬も美しく愛らしく、触りたいし眺めたいしであっという間に時間が経ってしまった。片手間で撮影していた、後で絶対見たくなると思って記録した動画は貴重。何度見ても面白い。手触りも雰囲気も少しだけど記録出来て何度でも見返すことができる老後の楽しみ?ができた。

さらにはハンコックと天がじゃれながら吠えている様子に耳を傾けながら、天の血筋には、人の言葉をしゃべれる犬がいると教えてくれた。面白過ぎる。もしかしたら今後天は何か単語を喋るようになるかもしれない。

貴重な時間を割いてもらい、天は里帰りを無事に終えた。なんだか自分が里帰りしたような気分になった。このまま素直で賢くみんなに可愛がられる犬になってもらえたら何より。欲を言えばブリーダーさんの名に恥じないように成長してもらいたいところだ。

ブリーダーさん(蝦夷濃飛荘)のインスタ

天が家族になるかもしれないことがわかってから、穴が開くほど眺めた記事をおすそ分け。

エースとハンコックが遊んでいる様子とか、大きくなっていく様子とか、見学に行った時の感触を確かめるように繰り返し見た記憶がよみがえる。

ブリーダーさんの孫娘、Aちゃんと。最初に天の姿を見たのはこの写真からだった。

Aちゃんは犬のことを聞いたらなんでも教えてくれる頼もしい存在。

前足が大きくてしっかりしていて、こんな犬だったら良いね、と話をした。この時はまさか犬を飼うとは思っていない時のこと。

天(エース)の兄弟、ハンコックとのお揃いショット。

二匹とも可愛いね。よく見るとハンコックは耳が立つのが早かったようだ。

迎えに行く朝の記事。

迎えに行く側の視点があり、送り出す側の視線がある。

天を迎えに行く日の朝の別バージョンの動画。

天の兄弟、ハンコックの最近の様子。

横にいるのがハンコックの兄ちゃんということだから、天の兄ちゃんでもある。

「天狼乃黒龍 号」が天の血統書の名前。ここから名前が「天」になった。名前の案はいくつもあった。二文字引用して「てんりゅう」も浮上した。けれども、源一郎だろ、という話になって残念ながら不採用。名前が決まるまで、子どもたちは「天狼乃黒龍」というオリジナルソングを歌っていた。

人も犬も、たまには故郷に帰るのは良いものです。

最後に、ブリーダーKさん、貴重なお時間をいただいたお礼を書き添えてこの記事おしまいです。

ブリーダーさんのWebサイトはこちら。

柴犬専門犬舎 蝦夷濃飛荘

柴犬専門犬舎 蝦夷濃飛荘
日本犬を扱い半世紀以上の柴犬専門のブリーダー!柴犬専門にブリーディングをして半世紀弱になる柴犬専門犬舎です。 雄北不動荘の援護部隊として休舎していた蝦夷濃飛荘を復活する事にいたしました。 知性と気迫に満ちたタイプの柴犬の仔犬を作出販売しています。

天を家族に迎え入れた時の記事